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9月の為替はどうなる?(AUD/JPY)

2014/08/10
女性

このコラムで、2回にわたって8月の円高について記事を書きました。
→ 8月は円高?(USD/JPY)
→ 8月は円高?(EUR、GBP、AUD)

そこでは、全体的に8月に円高になる傾向が強いことを確認しました。今年も8月初日にショートをした場合、記事掲載時点(8月10日)で含み益がある状態です。

今後の値動きはどうなるか不明ですが、こうなると9月以降の値動きが気になるところです。そこで今回は、過去の9月の値動きについて考察します。 
 

今回採り上げる通貨ペアは、AUD/JPY(豪ドル/円)です。
8月に円高になる確率が驚異的で、今年も(まだ確定していませんが)現在のところ円高ペースです。そこで、AUD/JPYの過去の9月の値動きがどうだったかが気になるところです。

検証期間: 2005年7月1日~2014年6月30日(9年間)

検証期間は今までと同じです。今回も、いきなり円高になる確率を書きましょう。
AUD/JPYの9月の円高確率は・・・

33.3% です。


すなわち、

円安になる確率が66.7% です。



8月は圧倒的に円高になる確率が高かったAUD/JPY。9月はその反対になる傾向が確認できました。

ならば、8月にショートして9月にロングを建てれば・・・と考えたくなりますが、円安になるとき、円高になるときにそれぞれどれくらいの値幅で動いたのかを確認しましょう。

AUD/JPY9月の値動き

円安になるときよりも、円高のほうがかなり大きく動いています。合計の平均でも円高方向に動いていたという結果になりました。

円安になる確率が高いとはいえ、9月にロングを構築すればOKという判断は難しそうです。

ただし、留意事項があります。
2008年9月15日は、リーマンショックが発生した日です。9月だったのです。

2007年には既に経済の変調が多くの人に認識されていましたが、この日を境にして世界中が一気に大不況に陥りました。1929年の世界大恐慌と比較されるほどだったのです。

・・・経済が化学等と異なる点は、実験ができないことにあります。
化学等でしたら、仮説をいくつも立て、それぞれについて繰り返し実験して検証することができます。しかし、経済学や経済政策では、それができません。

もし、リーマン・ブラザーズを破たんさせないで救済していたら、現在の世界はどのようになっていたのでしょうか。経済でも仮説と検証を繰り返すことができるならば、今の世界とはずいぶん違う世界が広がっていることでしょう。

「リーマン・ブラザーズを破たんさせたのは失敗だった」と、後から言うことは簡単です。しかし、一般民間企業は不況でどんどん倒産して失業者が溢れる中で、大銀行や投資銀行は有り余るお金をに投入されて延命されるというのは、経済学的には正しくとも、政治的には耐えがたい選択肢だったのかもしれません。

大銀行の「大きすぎてつぶせない」問題はまだ解決していませんので、次に危機が発生するときにも、この問題が注目されるのかもしれません。


話がそれました。2008年9月はこのような状況でしたので、AUD/JPYは9円近くも円高になりました。
仮定の話をしても仕方ありませんが、2008年の円高がなければ、円高になるときの平均値は大幅に縮小し、合計の平均値も円安方向に動いていたという結果になります。

このため、円高になるとしても、上の表にあるほどには大きな値幅になりにくいのではないかと予想できます(ただし、予想です。現実がどうなるかについては、誰にも分かりません)。
 

もう一つ、9月に関するアノマリーについて検証しましょう。
「暑さ寒さも彼岸まで」 とは言われますが、「節分天井、彼岸底」とも言われます。
これは株式についてのアノマリーなのですが、為替についても当てはまるのかを検証してみましょう。

「彼岸底」が事実ならば、9月23日あたりにかけて最も円高になるのでは?と予想できます。そして、9月の月末にかけて反転して円安になるかもしれない、と考えることができます。

検証の条件:
・ 8月初日~9月23日(終値)の値動きを調べます。
・ 同様に、9月23日(終値)~9月末日までの値動きを調べます。
・ 9月23日が休日の場合は、9月22日のレートを採用します。9月22日も休日の場合は、9月21日です。

結果は、以下の通りでした。

8月初日~9月23日に「円高」になる確率: 62.5%(同値の年が1回ありました)
9月23日~9月末日に 「円安」になる確率: 44.4%(→円高になる確率:55.6%)

両方とも円高になる確率の方が高いと出ました。

(参考)
8月初日~8月末日の「円高」確率: 88.9%
9月初日~9月末日の「円安」確率: 66.7%

(参考) として書いた8月、9月の動向と比較しますと、パッとしない数字です。8月初日~9月23日に「円高」になる確率が62.5%であるものの、「節分天井、彼岸底」は、AUD/JPYでは使いづらいアノマリーという結果になりました。

 

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著者情報

ゆったり為替
FXで生計を立てていますが、取引回数は少ない「ゆったりトレード」です。 FXで大成功を収めることを目指して、勉強をする毎日です。ゆったり為替が日々更新しているブログは、こちら【FXゆったりトレード派】http://yuttari-fx.com/

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