TOP > 人気記事 > 過去40年の米ドル円(USD/JPY)チャートを振り返る!

過去40年の米ドル円(USD/JPY)チャートを振り返る!

2015/01/26


通貨ペアの値動きの特徴を超長期チャートで考えるシリーズです。今回はUSD/JPY(米ドル/円)です。日本のFX業界の王様といえそうなこの通貨ペアについて分析します。

最初に、USD/JPYが日本でどれだけ取引されているのかを概観しましょう。下のグラフは、くりっく365で2014年の1年間に取引された数量を元に順位づけしたグラフです(くりっく365から引用。数量の単位は枚。1枚=10,000通貨。ただし、ZAR/JPY(南アランド/円)のみ100,000通貨)。



上位10通貨ペアのみ抽出してグラフ化したものですが、USD/JPYが圧倒的に多いことが分かります。2位~4位の取引高を合計した数字よりも、USD/JPY単独の取引高のほうが多いという状況です。

これはくりっく365のみの数字ですが、くりっく365は15社で取引可能であり、公設市場のような意味合いを持っています。このため、他社の数字を見ても、USD/JPYが圧倒的に高いシェアを確保しているという状況は変わらないと思います。

これだけ取引が集中すれば、FXサービスを提供する各社が、USD/JPYの取引獲得を目指してスプレッドを極めて狭くするのもうなずけます。くりっく365ができた2005年当時のUSD/JPYスプレッドは数銭だったように記憶していますが、今では1銭を切ることが珍しくない状態です。

ちなみに、この傾向は世界共通のものではないでしょう。参考までに、国際決済銀行(BIS)が3年ごとに発表している報告書から、世界における通貨ペアのシェアをご紹介します(FX通貨ペア分析:USD/ZAR(米ドル/南アランド)でご案内したものです)。

1位 : ユーロ/米ドル(EUR/USD)  24.1%
2位 : 米ドル/円(USD/JPY)  18.3%
3位 : ポンド/米ドル(GBP/USD)  8.8%

USD/JPYの取引高シェアは確かに高いです。世界で通貨の種類は数多くあります。その中でUSD/JPYは18.3%ものシェアを得ています。しかし、日本のFX市場のように圧倒的1位というわけではありません。この点が、日本のFX市場の特徴と言えるでしょう。
 

以上のようにFXをたしなむ人々の注目を集めている通貨ペアですから、今までの20年チャートではなく、1973年以降の40年チャートで考えることにしましょう。

なお、最初期のUSD/JPYから考えるならば、明治時代初期のUSD/JPY=1円からも可能です。しかし、その時代の考察をしても、歴史的な興味関心の対象とはなっても、トレードとしては価値がないでしょう。第二次世界大戦後のUSD/JPY=360円という固定相場時代が完全に終了し、変動相場制に移行した1973年以降のチャートで考えましょう。



40年チャートの第一印象としては、USD/JPYはずっと円高になり続けていたということで良いかと思います。すなわち、円の価値が上昇を続けていたということです。

もう少し詳しく見ると、1995年の阪神・淡路大震災までとそれ以降では、円高になる速度が変わっていることに気づきます。1970年代半ばや1980年代半ばの円高速度があまりに急です。改めてチャートで確認すると、ジェットコースター相場のように見えます。

1998年の金融ビッグバンあたりまでは個人向けFX市場が存在しませんでしたが、それでもチャート分析をしてみましょう。今までのFX通貨分析でご紹介した方法を使うことができたでしょうか。



上の補助線は、三角保ち合いを2つ描いたものです。左側は、1975年ごろから1985年ごろの10年にかけて三角保ち合いを形成し、その後下方向に離れています。右側は、1990年から2007年ごろにかけて形成し、その後下方向に離れています。



上の補助線は、FX通貨ペア分析:AUD/USD(豪ドル/米ドル)でご紹介した方法です。初めに一方向に為替レートが動き、その後反発して動き、その後、最初の動きと同じ方向と距離だけ再び動くだろうと考える方法です。1975年ごろから1988年ごろにかけての大きな動きです。


これほど長期間にわたって三角保ち合いなどが作られる場合、トレードする立場から見ると期間が長すぎます。よって、普段は違う足(日足や週足など)で分析やトレードをして、時折、月足を使って確認するということが現実的な対応になるでしょう。
 

さて、2011年~2012年ごろ、「USD/JPY50円台説」がマスコミをにぎわしていました。USD/JPYは将来50円台になる!というものです。実際には実現しませんでしたが、この考えが合理性を持っていたかどうか、超長期チャートで考えてみましょう。



このチャートに引いた右下方向の直線は、上値抵抗線です。USD/JPYはこのラインを超えることができず、長期にわたって円高になり続けました。

一番右下に赤丸がありますが、ここで財務省・日銀が巨額の市場介入を実行し、USD/JPY=75円を割ることはありませんでした。この赤丸部分で市場介入をしなかったら、もしかしたら50円台もあったかもしれません。

次回に続きます。

→ FX通貨ペア分析:米ドル円(USD/JPY)その2(40年長期チャート)
→ FX通貨ペア分析:米ドル円(USD/JPY)その3(20年長期チャート)

  本記事の目的は情報提供であり、投資助言または投資勧誘等を行うものではありません。本記事の情報は、その完全性・正確性・有用性について保証しません。 本記事の閲覧者が、本記事の情報を直接または間接に利用したことで被ったいかなる損害についても、本サイト運営者及び本記事執筆者は一切の責任を負いません。

著者情報

ゆったり為替
FXで生計を立てていますが、取引回数は少ない「ゆったりトレード」です。 FXで大成功を収めることを目指して、勉強をする毎日です。ゆったり為替が日々更新しているブログは、こちら【FXゆったりトレード派】http://yuttari-fx.com/

関連記事