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「値ごろ感」で買うと損する。これは本当でしょうか(米ドル/円)

2015/05/13


相場の世界には「値ごろ感」という言葉があります。為替レートが大きく下げたあとに、さすがにそろそろ上昇に転じるのではなかろうか?と感じるのが値ごろ感です。


相場は上がったと思えば下がる、下がったと思えば上がるという感じで、落ち着きなく動くものです。そのような相場なのに何日もかけて大きく下落したとるすと、「そろそろ上昇するのではなかろうか?」と思うのは自然なことです。

安くなったなら買いたいところです。将来の上昇を期待できるからです。ところが、値ごろ感を頼りにして取引すると痛い目にあうと言われることが少なくありません。インターネットで「値ごろ感」を検索すると、これを意味する内容の文章をいくつも見つけることができます。

これは単なるうわさなのか、あるいは事実なのか。今回はこれを検証(=バックテスト)しましょう。

 

バックテストの結果


最初に、日足の陽線と陰線を軽くおさらいしましょう。

陽線 = 日足の始値と終値を比較して、終値のほうが「高い」場合
陰線 = 日足の始値と終値を比較して、終値のほうが「低い」場合

では、本題です。

検証する期間: 直近のおよそ10年間
使用する通貨ペア: 米ドル/円(USD/JPY)

値ごろ感の定義がないので困りました。値ごろ感とは、感覚だからです。そこで、陰線が連続した場合にその翌日の始値で買うことにします。そして、その営業日の終値で決済します。また、早朝取引ですから、スプレッドは2銭としましょう。最初に、陰線が出た翌営業日に陽線が出た確率を確認します。



表の左側は、陰線が連続した日数です。そしてその右側が、その日数だけ連続して陰線が出た次の営業日に陽線が出る確率です。陰線が連続した日数が1日とは、陰線が1回出ればOKという意味です。

この表から言えることは、以下のことでしょう。

「日足で陰線が連続する日数が多ければ多いほど、その翌日に陽線が出る確率が高くなる。」

この表によると、8日連続まで陰線があります。最近10年くらいの間で、9日以上連続して陰線が出た日はありません。8日も連続して陰線が出ると、かなり嫌な気分になることでしょう。

 

値ごろ感を利用したトレード方法とその結果


さて、上の結果を使ってトレードを考えてみましょう。4日連続で陰線が出ると、その翌日の陽線確率は59%です。5日連続だったら、67%です。3回に2回は陽線が出るということです。

そこで、以下のトレードを考えました。

・ 5日連続で陰線が出現したら、その翌日始値で買います。そして、その営業日の終値で決済します。

勝率が67%だったら、良好な成績を期待できるかも知れません。なお、スプレッドは2銭にしました。その結果、利益の総計は700銭弱でした。1年あたり70銭ということになります。損益推移グラフをご覧ください。左の縦軸の単位は円です。



2008年に大きな損失を確認できますが、その他は概ね右肩上がりになっています。ということは、この方法で利益をあげることができるかもしれません。

ただし、注意点があります。それは、5日連続して陰線が出る確率です。USD/JPYで陰線が出る確率はおよそ50%です。それが5日連続するということですから、その出現確率はおよそ3%です。大雑把に言って、1か月半に1回です。

じーっと待って1日だけ取引した結果、負けるということもあります。これに耐えられるかどうかです。耐えることができれば、過去データによると損益はプラスだったという結果です。

この取引をする場合は、スプレッドの狭さがとにかく重要です。デイトレードをするときには、スワップポイントは評価の対象外にして、スプレッドとシステムの使いやすさに特化してFX口座を選びましょう。GMOクリック証券のUSD/JPYスプレッドは0.3銭で業界最小水準です。
 
次回は、値ごろ感のトレードについて、もう少し実際に行われやすいと思う方法を考えます。すなわち、「トレードを開始したら複数の日数持ち続ける場合」です。値ごろ感を根拠にして買う場合、1日で決済するよりも、何日も持ち続ける場合のほうが多いのではないでしょうか。

この場合の損益状況について考えましょう。
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著者情報

ゆったり為替
FXで生計を立てていますが、取引回数は少ない「ゆったりトレード」です。 FXで大成功を収めることを目指して、勉強をする毎日です。ゆったり為替が日々更新しているブログは、こちら【FXゆったりトレード派】http://yuttari-fx.com/

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